本学会は心身医学に関心をもつ産婦人科医師により1972年に日本産婦人科心身症研究会として立ち上げられ、活動に伴い、日本女性心身医学研究会(1996)、さらに日本女性心身医学会へと改称してきました。その間、日本大学の真島秀麿教授や慶應義塾大学の堀口文先生を中心とする会員の国際学会への参加を契機に、小さな研究会から国際学会を担うまでの学会へと発展してきました。
研究会当時は毎年全国からの参加者は多くても20名くらいまでで、日本産科婦人科学会や日本不妊学会(現 日本生殖医学会)の開催校の心身医学研究者たちが幹事を持ち回りで担当して開催していました。1980年代には産業医大の岡村靖教授のご好意により3年間連続して開催頂き、記録も作成されるようになりました。その後、札幌医大が主催された研究会で初めて海外からの講師を招待し、助産師らの興味あるテーマを選ぶなど工夫を凝らした会以来、会員も100名を超え、名簿も作成されるようになりました。1997年には学会への飛躍を求め、現在の日本女性心身医学会と改称し、これに先立ち理事長に玉田太朗教授が就任され、1996年には学会雑誌「女性心身医学」が発刊されました。
この雑誌を通じて教育活動も展開し、さらに昭和大学の矢内原巧教授の支援により、女性とストレスをテーマに第1回の研修会も開かれ、引き続き現在に至っています。また、2007年には国際女性心身医学会(ISPOG)を開催し、世界に向けて日本の女性心身医学をアピールしました。これを契機の一つとして諸外国の先生方との交流もますます盛んになっています。